永遠の絆

こんな時に言っていいのか分かんない。だけど、めったに会わないママだからこそ言いたかった。


「あのさ、ママ…」

「ん?何?」

「お金なんだけどさ、」

「うん」

「あたし、払えないかも…」


あたしが戸惑い気味で言った言葉にママはフッと柔らかく笑いクリームシチューをお皿に取り分ける。


「そんな事?」

「そんな事って何?大事なことでしょ?」

「ママは別に美咲に払ってなんて言ってないわよ。だから気にしなくていいよ」


そんな事、言われても気にするに決まってんじゃん…。

無理する必要ないじゃん…


「ねぇ、ママ…。もう夜のスーパーなんて辞めればいいじゃん。あたしの事なんてどうでもいいよ」


少し、いつもより低い声で話すあたしにママは一瞬、悲しそうな瞳を見せた。

その顔は、あたしが初めてママに5万円をあげた時の顔つきにそっくりだった。




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