永遠の絆
ママはシチューを入れたお皿をテーブルの上に置き、軽く息を吐き出してすぐカウンターキッチンに居るあたしに目を向けた。
「美咲って名前はね、ママがつけたの」
いきなりママは何でか分からないけれど名前の話をしてきた。
ママはさっきの表情から柔らかい笑みを出し話を続ける。
「これから生きていく中でね、美しく咲き誇ってほしいって願いを込めてつけたの。挫折を味わう事だってある。だけど、それを乗り越えられるくらいの力で美しく咲いて前に突き進んで行ってほしいってつけたの」
「……」
「美咲は悩んでるの?ママは大丈夫だよ?そんなふうに悩んでいる美咲のほうがママは心配する。だから、どうでもいいなんて言わないで…」
ママは少しだけ眉を下げ、あたしから目線を逸らした。