永遠の絆

素っ気なく返すと諒ちゃんはフッと鼻で笑う。


「お前、マジ相変わらず冷てぇー奴だな。2年振りに話すんだから“久し振り”とか可愛く言えねぇのかよ」

「ごめんね。あたし可愛くないから」


そう言ったあたしに諒ちゃんはまたうっすら笑う。


昔から言われるあたしに対しての言葉は“可愛くねぇ”だった。

確か、初めて翔と会った時にも言われたっけ…


諒ちゃんは階段の真ん中に立っているあたしのまん前まで足を進めて立ち止まり、あたしに向かって何かを差し出す。


「あっ…、」


差し出してきた諒ちゃんの手には、あたしが探していた雑誌があって思わず諒ちゃんを見上げる。



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