永遠の絆
その日から諒ちゃんとあたしは一切、話す事なく諒ちゃんはあたしの机に触れる事もなかった。
って言うか、それから諒ちゃんは少しの間、学校に来なかった。
たまに来たとしても、新田諒也がまたガラス割ったって言う話ばかり飛んでいた。
だけど入学して2ヶ月が経とうとした頃だった。突然諒ちゃんはあたしに話し掛けてきた。
「なぁ、お前って新山美咲って言うんだろ?」
本当に本当に突然だった。授業が終わってすぐ、そう言ってあたしに話してきた。
「だったら何?ってか今更?」
「今更でわりぃかよ。人の名前なんか、いちいち覚えてられっかよ」
「あっそ。で、何?」
素っ気なく返すあたしに諒ちゃんは頬杖を付き、あたしをジッと見てきた。
「なぁ、2年の田口って知ってっか?」
「は?誰それ…」
もちろん、その人の名前なんて知るはずもない。ましてや、2年の先輩なんて当たり前に知らない。
いつも何人かの2年の先輩がこの教室に居るけど、顔も覚えてなければ名前すら知らない。
ってか、興味がないだけだけど。