永遠の絆

つい食欲をそそられる目の前の料理と、翔の言葉に負けてしまったあたしは、箸を取り斜め前にあった肉じゃがを手前に引き寄せた。

チラッと翔に目を向けると「全部、食っていいぞ」と翔はテーブルに置いてある料理に指差す。


「それは無理。…いただきます」


まだ吸えるタバコを磨り潰しながら翔は軽く何度も頷きニコッと微笑む。

久しぶりにまともな食事の所為か、あたしの箸は進んでいく。

なんでか分からなかった。


そこまであたしは食にこだわらないし、そこまで食べたいって思わない。

一日、2食の時もあれば1食の時もある。


だけど不思議とお腹は減らない。

でも、今は違う。


何でか分かんないけど食欲をそそられてしまった。


「お前って何歳?」


翔は2杯目のビールを飲みながら唐揚げに箸を付ける。

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