永遠の絆

最近あたしの様子がおかしいと言う葵は、あたしの後を着けて全てあたしの事実を知り、涙ぐみながらあたしに言ってきた。


でも、葵に言われたからって、あたしは止める事は出来なかった。

目から涙を流す葵をその場に残し、体育館の角を曲がった時だった…


両手をポケットに突っ込んだまま壁に背を付けて立っている諒ちゃんを見た時、目を見開いたあげく声さえも出なかった。


諒ちゃんはいつも鞄を持ち歩かないから分かんないけど、4時間目まで居なかったから今来たんだろう…、とすぐに思った。

あたしと葵がこんな所に来るから不思議に思ったんだろう。


諒ちゃんから目を逸らして歩くあたしに諒ちゃんは名前を呼んだけど、それに振り向く事なくあたしは教室へと向かった。


諒ちゃんに知られてしまった…。あたしと同性ではなく異性の諒ちゃんに知られてしまったと言う事で、あたしの身体中に寒気が走ってた。



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