永遠の絆
「葵はどう――…」
「それで今日その後にね、雅樹に会ったんだ」
また葵はあたしの言葉を遮り、あたしは葵のその言葉に思わず目を見開いた。
「えっ、会ったって…?」
葵は目の前のガラスコップを両手で握りしめ、目線を下に落とす。
「言わないつもりだったけど病院に行って確実に分かったらさ、それでも言わないといけない気がして雅樹に会って話した」
「そ、それで…、」
あたしは小さいさな声で言葉を詰まらせ、葵は呆れたと言うか悲しそうな瞳で軽く笑った。
「“ごめん”おろしてって言われた」
あたしの心臓がどうしようもなく早く打ち付けて、葵の顔をこれ以上見てられなくて、あたしは目線を下に落とした。
ホント言うと、あたしは中絶って言葉も言えなかったし、だからと言って産めばいいよ。とも言えなかったし…
でも、やっぱし目の前で聞くと涙が出そうになってた。