永遠の絆
「やっぱりそうなんだ。この前の高級車の人って、その人でしょ?」
見事、葵が言った事が図星だった為、あたしの目が一瞬泳いだのが自分にでも分かった。
「あっ、うん…」
「以前、ネオン街で見かけた時あったよね?その時、自棄に美咲焦ってたからおかしいと思ってた。だからそうかなぁって思って…、それで気になって雑誌見て名前調べたの」
そう言って、葵はニコッと微笑みアイスティーを口に含んだ後、話を続けた。
「なんかあたし迷惑かけてるね。お金さ、本当は雅樹が払うって言ったんだ。だけどあたし、ついムキになって“いらない”って怒鳴ったの。本当にあたし何やってんだろうね…」
「……」
「ごめんね美咲。あたし…、あたしちゃんと返すから」
葵は少しだけ潤ませた瞳であたしを見てから白い封筒に目を向け軽く息を吐き捨てた。