永遠の絆

「ここに来る人の年齢は色々なんだよ」

「……」

「でもね、自分の答えを止む終えずだしてくる人達なの。考えて、悩んで、苦しんで、必死で答えを出した人達がほとんどなの」

「……」

「悲しいけど仕方のない選択。だからね、その答えを攻めないであげてね」

「……」


あたしは頷く事も言葉を出す事も出来なかった。

あたしは葵を攻めるつもなりないし、葵が悩んで出した結果だと思うから何も批判はしない。


「けどね、赤ちゃんは恨んだりしていないんだよ?赤ちゃんはお母さんの幸せを望んでいるから。だから同じ過ちを二度と繰り返さないようにしてほしい。…命の大切さと自分の身体も大切にしてほしい」


その言葉がまるで、あたしに言われているみたいだった。

ううん…。“みたい”じゃなくて、あたしにも分かってほしくて看護師さんは言ってきたんだと思う。


“だからね、お願い美咲。あたしの決断に何も言わないで――…”


そう言ってた葵の言葉が今でも胸に残ってる。




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