永遠の絆
「何してんのじゃねぇよ。電話無視すんなよ」
翔はあたしに目を向けてからオーストラリアの写真に目を向ける。
「…電話したの?」
「したの?って、気づいてねぇのかよ」
翔は鼻でフッと笑い、もう一度あたしを見た。
あたしは鞄の中から携帯を取り出す。
画面には着信を示すマークが出てて、そのマークを押して着信履歴を開けた。
9時頃から翔の名前が刻まれている…
「あっ、ほんとだ。」
「気付くの遅ぇ…。久しぶりに電話したのに、みぃちゃん出ねぇし」
ため息混じりに言って、翔はうっすら笑みを漏らす。
携帯を鞄に突っ込んだ後、あたしは翔に目を向けた。
「何でここが分かったの?」
「俺の勘…」
「何が勘だよ」
そう言って笑うあたしに翔は口角を上げ微笑んだ。