永遠の絆
「ねぇ、下に降りようよ」
そう言って後ろを振り返ると、翔はタバコを咥えたまま微笑んで頷き、煙を吐き出した後、車内に身を入れてタバコの火を消した。
「カカト埋もれんぞ」
そう言いながら翔はあたしに近づいて来る。
「大丈夫。脱ぐから」
あたしは少し屈んで、履いていたヒールを脱ぎ手に持ってから、この前翔と話していた階段を下りた。
何の形も残っていない綺麗な砂浜にあたしの足跡が残っていく。
7月に入った太陽は凄くギラギラと輝いていて、少し汗ばむくらいだ。