永遠の絆
「カツサンドとか好き?」
「うん。好きだけど…」
「俺、すげぇ旨い所、知ってんだ。今から行くからそれ昼飯に食えよ…。っつっても、もうすぐ夜飯になるけど」
「えっ、いいよ」
「ちゃんと食えよ。本当はもっといい飯食わしてやりてぇけど、どーもここからじゃ時間が間に合いそうじゃねぇから…」
翔は少し眉を下げ、短くなったタバコの煙を吐き出しながら灰皿に磨り潰す。
「別にいいのに…」
「よかねぇよ。どうせ帰っても食わねぇんだろ?いつかは倒れんぞ」
そう言って、翔は車を発進させた。
どうしてここまであたしに気を使うんだろって思う。
翔からしたら気なんて使ってないのかも知んないけど…
あたしの事なんて、眼中にないくせに…
あたしの事なんて、ただのガキとしか思ってないくせに…
そんな優しく接するから…、
そんな優しく接するから気になってくんだよ。
忘れようとしても忘れられない存在になってくんだよ。