永遠の絆

「お疲れ様…」


そう言って、あたしは微笑んだ。


「あ、うん。ってか何してんの?」

「ちょっと用が…」


そう言うと翔はオートロックを解除し、「入んなよ」と言って足を進めた。


その翔の背後を追うようにしてあたしは着いて行く。


「元気だった?」


エレベーターの中で翔はそう言ってきて、コクンと頷くあたしに翔は口角を上げる。

1ヶ月振りに見る翔は何だか少し痩せているように見えた。

この暑さの所為でもあるのかも知れないけど疲れてるっぽい。


「ちょっと汚ねぇし風呂入ってくっから適当に座ってて」


中に入ってすぐ翔はそう言って脱衣所へと向かって行く。

ソファーの所まで行くと服が何着か置かれていて、テーブルの上には車の雑誌が無造作に置かれてて、その何冊かある中にホストの雑誌も交じってた。


だけどあたしはそれに手を伸ばす事なく避け、カウンターキッチンへと足を運ばせた。



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