永遠の絆

「それに…、俺の為にバイトしなくちゃって、少しでも思われてるだけで俺が辛いし」


翔は悲しい笑みを見せた後、冷蔵庫からウインターゼリーを取り出し口に含んでいく。


「でも、あたしはどっちみちバイトしなくちゃいけないし、貰うとかそう言うの好きじゃない」


手に持っている封筒をギュッと握り締め、あたしは翔から目線を外した。

確かにあたしは翔の為に返さなきゃって思いながらバイトをしていた。


家のローンとか生活費とか自分の為にって思ってたけど、でも…1番強く思ってた事は翔に返す為だった。

返す時にまた会えるからって思ってた。

でも翔は、そのあたしが望んでいる事を辛いと言った。


あたしが辛くさせてんの?

何が何だか翔の言ってる意味が全然分かんない。



「なぁ、みぃちゃん?」


翔の声が耳に入ってきたけど、あたしは口を開く事も顔を上げる事もなく、ただ手に握り締めている封筒をジッと見続けた。




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