永遠の絆

「みぃちゃんがそう思ってんのなら片付けでもしてよ。空いてる時だけでいいから」

「……は?」


続けてきた言葉に思わず素っ惚けた声が出て、あたしは翔に目を向けた。

翔はさっきとは打って変わって、うっすら笑みを漏らしながらあたしの頭をポンポンと叩く。


「俺、結構部屋汚ねぇんだよな。だから、それと引き換えに金はいらねぇよ」

「いや…、でもあたし週1くらいしかバイト休みないよ?」

「それでもいいから」


そう言って翔はウインターゼリーを飲み終えると一旦キッチンから離れて、もう一度姿を現した。

その手には白い袋が握られてて、翔はその中から何かを取り出した。


手に持っている物を口に含み、冷蔵庫から取り出したミネラルウォーターで流し込む。



…―――薬。


以前、翔の車の中で領収書を見た事がある。


「ねぇ……、」


小さく呟くあたしに「うん?」と言って翔はあたしを見る。




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