永遠の絆

ぶっちゃけ、さっき翔が怒鳴った声にはビックリした。

普段、優しい声を出す翔が怒りの声を出したのに心臓が飛び跳ねたみたいな感覚に襲われた。


姿勢を正そうと深くシートに背を付けた時、シャリ…と足元から小さな音が聞こえ、あたしは視線を下に落とした。

何個かの錠剤が落ちているのは、どうみたって薬で…、色んな色の錠剤がある。


乗った時からボンネット上にあったから、さっき急ブレーキを掛けた拍子に落ちたんだと思う。


それに手を伸ばし、袋に詰め込むあたしに「悪りぃ」と言って翔は薬の入った袋を受け取って後ろの座席へ投げ捨てた。



< 256 / 595 >

この作品をシェア

pagetop