永遠の絆

こんな漂った空気の中、“何の薬?”とも聞けなかった。


1ヶ月前に胃が荒れていると言った翔。

その1ヶ月前に病院の領収書を見た。


で、今。

まだ沢山あると言う事は、また病院に行ってるって事。


気になる。
何なのか気になる…

だけど聞けない。


聞いても翔は答えてくんないと思う。



「みぃちゃん?」


不意に聞こえた声にハッと顔を上げると翔は目の前に指差した。

その指先を辿って見てみると、いつの間にか車は停まってて目の前にデカイ建物が建っていた。


「着いた」


そう言って口角を上げる翔に「あ、うん」と頷き、あたしは車から降りた。



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