永遠の絆

声を上げて近寄ると葵は一瞬、驚いた表情をしたものの潤んだ瞳をしてて…

でも、あたしの顔を見ると少し安心した表情を見せた。


「…美咲…、」


葵は小さく震えた声を出す。


「何してんの?どうしたの?何があったの?」


質問づめに問い掛けるあたしに、葵は唇を小刻みに震わせた。


「諒也先輩と一緒に居たの」

「うん」

「じゃあ一人の男の人がっ…、あたしにっ……、声…掛けてきて」

「……」

「その人…、あたしとマサキの事を…、諒也先輩に全部話て……。あた、あたしが妊娠した事…も…」

「……」

「諒也先輩怒って…、」


はっきし言って葵が言ってる事は何が何だか分からなかった。

乱れた呼吸と詰まりながら話す葵の言葉は全然分かんなかった。




< 269 / 595 >

この作品をシェア

pagetop