永遠の絆
辺りを見渡してもペンギンはなくて、あたしもだんだんとさっきよりも焦りだす。
どうしよう…。ない…、ないよ。
あたしはもう一度諒ちゃんの側まで駆け寄り、「ないの!!ペンギンが!!」と叫んだ。
そんなあたしに諒ちゃんはさらに眉間にシワを寄せて軽く舌打ちをする。
「また買えばいいだろうが!!美咲、どけ。邪魔だ」
「嫌!!あれじゃないとダメなんだよ!!」
そう声を上げて諒ちゃんの腕を掴んだ時、冷たい感触が肌に伝わり、あたしの身体は地面に叩きつけられた。
「…痛…ッ、」
「美咲、」
諒ちゃんの声で瞬時に目を向けると、一人の男が鉄パイプを握ったまま反対側の手で諒ちゃんの胸倉を掴んでた。
そんな光景を見て、あたしの足が進んでて――…
「やめろよ!!」
あたしは、そいつの腕を掴み吐き捨てていた。