永遠の絆
「だから翔は知ってんだ」
「まぁな。何回か会った事あるし」
「へー、凄いビックリした」
「それ俺の台詞。何でみぃちゃん、諒也の事知ってんの?まぁ、制服で同じ学校ってのは分かってたけど。あいつ、かなりの悪だぞ」
そう言って、翔はクスクス笑いあたしを見下ろした。
「悪なのは知ってる。諒ちゃんに初めて暴言を吐いた女があたしだから」
苦笑いするあたしに、「さすが口悪いみぃちゃん」と言って、また翔はクスクス笑った。
「何よ、それ」
「別に」
諒ちゃんと葵がどうなってんのかは知んないけど、諒ちゃんと葵が一緒に居た事に少しホッとし安心した。
その後、あたしと翔は繁華街をブラブラと用もなく歩いた。
だけど夜になるに連れて不安と嫌な気持ちが沸き上がってきて、
もっと一緒にいたいって思ってて…、
けど、そんな事一言も言えなかった。
そんな自分が嫌で嫌で仕方がなかった。
でも、少しでも一緒に居られるって言う幸せ…、安らぎ…、
それだけでもあたしは嬉しかった。
だけど、そんな幸せも安らぎも日が刻々と過ぎていくうちに逆へと走ってた。