永遠の絆

喧嘩が続いているのを葵が止めようとして仲に割り込んだ時、男に跳ねとばされ地面に叩きつけられた時の傷みたいだ。

電話で聞いたものの葵はその事に深く話してはこなかった。

だから、あたしも詳しくは聞かなかった。


諒ちゃんと葵の事だからあたしが深く聞く事はないと思ったし、葵も凄く元気だし。


でも…、


「ねぇ、葵?」

「うん?」

「…諒ちゃんと付き合ってんの?」


突然、葵は目を見開き勢い良く自分の顔の前で手を何度か振った。


「え、違うの?」

「うん。付き合ってないよ。8月の初め頃から先輩と連絡取り合ってるだけ」

「ふーん…」


あたしは小さく声を漏らし、レモンティーを口に含んだ。



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