永遠の絆

翔の手にあるのはウインターゼリーで…、この前もそうだった。

その後に翔は薬を飲む。


もー、ホストなんて辞めなよ。自分の身体の事、心配しなよ。


“ご飯食えよ“

“倒れんぞ”


あたしの心配なんてしなくていいから自分の事、心配しなよ。


ゆっくり翔から目線を逸らし、あたしはギュッと膝を抱えて顔を埋めた。


ジャーって水が流れる音が聞こえる。きっとコップに水を注いでいる…


「みぃちゃん?」


暫くして呼ばれた声にゆっくり顔を上げる。


「どした?しんどいのか?」


そう聞かれて勢い良く首を振るあたしに、翔は笑みを漏らし寝室へと入って行く。

ガラっとクローゼットの開く音がした途端、あたしの足は動いてて気付けば翔の腕を掴んでた。


その翔の手にはビニール袋に入っている真っ白なスーツが捕まれていて、翔はあたしの手に視線を落とした後、ゆっくりあたしに目を向けてきた。


「どした?」




< 297 / 595 >

この作品をシェア

pagetop