永遠の絆
土曜日。
あたしは電車で30分の所にある隣街に向かった。
週に1回は必ず行く所。
小綺麗な建物に続く階段を上りきって、中に足を踏み入れる。
吹き抜ける天井にゴージャスなシャンデリア。どこかの超有名ホテルみたいな室内。真っ白な壁に掛けられている数えきれないくらいの写真。
…―――美術館。
ちらほらと人が居て、あたしみたいな学生なんて全く居なくて、ほとんどが年配の人達。
人物、建物、風景。
あらゆる春夏秋冬の様々な季節を写し出した写真に何だか心が癒されそうになる。
その中でもあたしは一角の場所で足を止めた。