永遠の絆

「怖がんなよ。俺ら何回もヤった仲じゃん」


そう耳元で笑みを漏らし囁いてくるのは、あたしが初めて身体を重ねたバイトの先輩だった人…


…ジュン。


初めの頃はジュンからお金を貰ってた。だけどいつの間にかジュンとはヤるだけになってた。

それが嫌になったあたしはバイトを辞め、出来るだけジュンとは会わないようにしてきた。

なのに、また会うなんて…


あれからもう2年は経つんだろうか…


ジュンは突っ立っているあたしの髪を指で絡めながら一度離した顔をもう一度、あたしの耳に近づけてくる。


「俺…、やっぱ美咲の事、好きだわ。もう一回ヤらせろよ」


あたしは髪に絡ませていたジュンの手を振り払い、顰めた顔をしたまま少し見上げ目の前に居るジュンを睨み付ける。


「断る」


そう言って足を進めるあたしの腕をジュンはグイっと掴み、その所為で必然的にあたしの足は止まった。


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