永遠の絆

顔を顰めたまま振り返ると、ジュンは口角を上げたままあたしを見下ろして…、


「ヤらせろよ」


スっと一瞬にしてさっきまでの笑みを消した。


昔っからしつこいジュンの性質はよく知っている。ここでジュンが諦める訳が無い事だって分かっている。

だから、あたしはいつも言っていた昔の口癖を言っていた。


「金くれんの?」

「は?お前、まだ金取る気かよ」


ジュンは馬鹿にした様に鼻でフッと笑い、あたしの耳に顔を近づけ囁く。


「いいよ」

「3万!!3万じゃなきゃ帰る」


あたしの耳元に近づいているジュンの顔を横目で見ながらそう言った。

言った瞬間ジュンの小さな舌打ちが聞こえたと思ったら、うっすら笑う声が聞こえる。




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