永遠の絆

「美咲!!」


月曜日、久し振りに学校に行き教室に入った途端、勢い良く声を上げてくるのは葵だった。


「おはよ」


あたしは一言だけ葵に告げ、自分の席に腰を下ろす。


「美咲のママ大丈夫?」


悲しい表情を浮かべ、葵は机に両腕を置きしゃがみ込む。


「うん。なんとか…」


そう言って、あたしはうっすら笑う。

笑ったつもりだけど、自分でも分かるほど笑えてなかった。


「今度、病院行っていい?」


あたしの表情から見て、ママがよくないって分かったのか葵はそう言ってきた。


「うん。いいよ」

「ねぇ美咲、他に何かあった?」

「え、何で?」


一旦視線を下に落としたけど葵の言葉で、あたしはまたすぐに視線を葵に向ける。







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