永遠の絆
「まだ話は終わってねぇぞ」
その言葉についイラッときたあたしは、
「何だよ!!」
そう声を上げて諒ちゃんを睨み上げた。
あたしの張り上げた声に諒ちゃんは小さく舌打ちをし、さっきよりも眉間にシワを寄せる。
「答えろよ。何してたか」
「ママの看病だって言ってんだろ。その前はバイトしてたんだよ」
諒ちゃんの顔から目線を逸らすと、諒ちゃんはフッと短く息を吐き捨てる。
「繁華街で男と歩いてるお前を見たって奴がいる」
「……」
「翔さんとじゃなくて…他の男と」
そう言ってきた、諒ちゃんの低い声に嫌な汗が背中を走った。
スッと何かが落ちる様な冷たい感覚…。今から身体が震えだすんじゃないかってくらいの勢いだった。
「人違いじゃないの」
平然を保って素っ気なく返し、未だにあたしの腕を掴んでいる諒ちゃんの手を振り払い、あたしは足を進めた。
「お前、また金稼いでんじゃねぇだろな」
背後から突き刺さってくる諒ちゃんの声にイライラが積もってくる。
あたしの事なんかほっとけよ!!
そう思いながら足を進めるあたしに「無視すんなよ」と諒ちゃんの苛立ちの声が飛び、あたしは勢い良く振り返り、声を張り上げていた。