永遠の絆

そんな事を思っていると、あたしの頭の中はお金って言葉しか浮かんでこなくて、また昔に戻ってた。

バイトを頑張りながらも何回か前みたいに身体を売ってた。


止めようと思っていてもお金欲しさに身体が動いて、気づけば手にお金を握りしめていて、もう回りさえ見えなくなっていた。

けど、たった一つだけ覚えていることはあった。


いつも泣いている事…

終わった後に頬を触ると、いつもあたしの頬は濡れていた。

その時は全然わかんないんだけど、終わった後には必ず泣いていたって事を知る。だからきっと無意識に泣いていたんだと思う。


そんな状態が何日か続きながらもあたしはいつも通り学校に行ってた。

学校に行っても葵は何も言ってはこない。それは諒ちゃんが葵に言ってないからであって…

だからと言って諒ちゃんと校内で出会っても、声を掛ける事もなく目を合わせる事もなかった。


だって諒ちゃんと話すと必ず翔の名前が出てくるし、あたしの私生活に触れてほしくはない。




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