永遠の絆

車の前まで来てガラッとスライドのドアが開いた瞬間、あたしは目を疑った。


「何これ…」


目の前には訳の分からない見た事のない男達が退屈そうに座っていた。


運転席に一人。

助手席に一人。

後部座席に二人。


あり得ないこの光景に、あたしの足が一歩後へと下がった。その拍子にあたしの背中にトンっと何かがあたり視線を後ろへと向ける。

背後にいたのはジュンで、


「お待たせ」


そう言って車の中に顔を覗かせた。


お待たせって何が？あたしの頭が混乱する中、


「へぇ…金出したらヤらせてくれる女ってコイツ？」

「あぁ」

「ねぇ、ここにさ100万あんだけど何回ヤらせてくれんの？」


訳わかんない言葉と訳の分からない笑い声が混じる中、あたしの背中をジュンは強く押した。

その所為であたしの身体は前のめりになり、両手を後部座席の椅子につく。


「早く乗って」


不愉快な笑みを漏らされ、あたしの手を握られた瞬間、後ろに居たジュンを強く押し、あたしは急いで足を走らせた。


「じょ、冗談じゃないよっ、」


勢いよく走りだしたあたしの背後からジュンの声が飛び交う。

待てよ。とかなんだか知んないけど怒った声が飛んでいるのは凄く分かった。