永遠の絆

仕方なく車に乗り込んだあたしは、ただただ窓から見える風景をずっと眺めてた。


諒ちゃんとギクシャクするといつもこんな雰囲気になってしまう。ってか、ただあたしが話したくないだけなんだけど…

だからと言って諒ちゃんはあたしを避けたりしない。昔っからそうだ。諒ちゃんは何かあるとすぐにあたしの顔色を伺う。

別にそれが嫌って訳じゃない。でも、そうされるとあたしから返す言葉なんて何もない。ないって言うか浮かばない。


ただ、あたしはいつも口悪いような事を言ってると思う。自分でも少しは分かってんだけど…

そう思うのは、あたしに触れてほしくない。あたしの環境に口出しされたくないって思っているからだと思う。


あたしの生き方に誰も入り込んでほしくないから…きっと。



「ねぇ、諒ちゃん?」


窓の外をぼんやりと見つめながら、あたしはそう呟く。


「うん?」

「諒ちゃんってさ、人生楽しい?」

「は?何それ…」

「得に理由はないけど、ただ聞いただけ」

「意味分かんね。…でも楽しいか楽しくないかどっちって聞かれたら俺は断然楽しいけど」

「だよね」


見てたら分かるもん。諒ちゃんはいつ見ても楽しそうにしてる。初めて会った時から中心にいた諒ちゃんは楽しそうだった。

だからそれが羨ましいって思った事は何度かあったくらいだ。






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