永遠の絆
「…いつ…から?」
「2週間くらい遅れてる」
「…2週間。相手は雅樹(まさき)だよね?」
「…うん」
雅樹と言うのは葵の彼氏で、あたし達が高1の時の2個上の先輩だった。
あたしが言葉を失っていると葵は震えながら言葉を続けていく。
「ねぇ…、どうしよう。ねぇ、妊娠してたらどうしよう…」
葵はあたしの腕をもう一度掴んで激しく揺する。
目からは今にも涙が溢れそうで…、戸惑いを隠せられないくらいにまでなっている。
高校生だけにあって誰でも混乱するだろう。でも葵はそれ以上に混乱していると思う。
だって葵はお嬢様だからだ。
あたしと違って家は裕福で幸せな家庭で育って、何不住お金に困った事のないお嬢様だ。