永遠の絆
家に帰ってママの衣類を洗濯し、結局その日は学校を休んだ。
いつもなら葵から必ず“どうしたの?”ってメールが入るのに、結局眠りにつくまで入って来なかった。
全て全部、何もかも知り尽くしているって感じのようだった。
休んだ次の日は朝早くママの衣類を袋に詰め込み、あたしは久しぶりにママの病院へと足を運んだ。
入院してから1ヶ月は経ってるのに未だに退院の報告は一切ない。
それほど悪いのか…
病室前に来てコンコンとドアを叩くと、中からいつもと変わらないママの声が聞こえる。
ゆっくりドアを開けて顔を覗かせると、あたしを見てすぐにママは笑みを漏らした。
「美咲、元気にしてた?ちょっと痩せたんじゃない?ちゃんと食べてるの?」
会って速攻心配するママ。
相変わらず人の事ばっか。
「うん、大丈夫。ママは?」
「大丈夫よ」
「そう。良かったね。だけど、あまり無理しないほうがいいよ」
「はいはい。ごめんね、美咲。…美咲にまで色々と迷惑かけて」
ママは顔の表情を崩し目線を落とす。
「別に…迷惑だなんて思ってないよ。あ、これ洗濯物」
これ以上、どんよりとした会話をしたくないあたしは話を切り替え、手に持っていた紙袋をママに差し出した。