永遠の絆
あたしが携帯に出ない事だって、きっと諒ちゃんは怪しんでる。さっき、あたしが訳の分からない電話をした所為でもあるだろうけど。
あたしが出ないからきっと葵にも連絡がいってる。でもその葵は携帯の電源を落としてる。
葵の家には掛けないと思うけど、早くどうにかしないと諒ちゃんが変に動く。
だからそれはなるべく避けたい。
「葵はちょっとここで待ってて」
そう言って足を進めたあたしの背後から、
「どこ行くの?」
不安そうな葵の声が届く。
「コンビニ。すぐ戻るから待ってて」
「え、美咲っ…」
振り返ってそう言うと葵は混乱した声であたしの名前を呼んだ。
そんな葵をその場に置いてあたしはコンビニまでの道を走った。それほど遠くない道のり。今居た場所から見える場所にあったから走ればすぐ。
あたしは急いでコンビニまで行き、今必要としている物を買ってすぐに葵の居る所まで走った。
走った所為で息が切れる。呼吸を整えてすぐ買ったばかりの物を葵に渡した。
「はい、これ…」
「何で携帯充電器?」
手に取った葵は首を傾げながらそれを見つめる。