永遠の絆

「…大…丈夫?」

「あぁ。何だお前、そんな顔して」


そう言った諒ちゃんはフッと鼻で笑う。


「…諒ちゃん、ごめん!!」


少しの沈黙後、あたしはそう言って頭を下げた。元気そうだけど、やっぱり身体は正直で諒ちゃんの顔色を悪くする。

そんな諒ちゃんに何も出来ない自分が悔しかった。


なのに諒ちゃんは、


「これで平等だな」


そう言って痛々しい表情をしながらベッドに寝転んだ。


「…平等って何?」

「ん?ほら美咲のその手首と」


そう言われて見た手首。諒ちゃんが喧嘩をしてあたしが割り込んで止めに入った時に出来た傷。

…全然こんなの平等なんかじゃない。


「…平等なんかじゃないよ。あの時だって勝手にあたしが入り込んだから…それに今回だってあたしが犯した過ちからきてんだから…平等なんかじゃない!…あたしだったら良かったのに…」

「バーカ!何言ってんだお前。お前がこんなふうになってたら、もう俺の立場ねぇじゃん。翔さんに会わせる顔もねぇよ。俺だから生きてんの!お前だったらとっくに意識ねぇよ」

「…別に…それでも良かった」


それでも良かったって思う。誰かにいっぱい迷惑掛けてんのなら、それでも良かったって思う自分が少しでもいる。

毎日何やってんのか分かんない自分と疲れた自分がいて、それが混ざり合って楽になりたいって思う事はいっぱいあった。



疲れていく自分にもう嫌になってた。


人生なんてつまんないよ。


どうしてみんな、幸せを求めんの?


なんの為に?




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