永遠の絆

浅い眠りだったんだろうか。

ガチャン…と閉まるドアの音で目が覚めた。薄ら目を開ける視界に入ってきたのは何も変わらない来たままの状態。

明かりが差し込んでて夜明けじゃない事は確かだった。


「…みぃちゃん」


不意に聞こえた声に自然に身体が起き上がる。

翔はビックリした半面、驚いた表情であたしを見つめる。だけど、その表情からゆっくり笑みに変わった。


「いつから居た?」

「…昨日…から…」

「ずっと待ってた__…」


翔が言い終わるまでにあたしは翔の胸に飛び込んでいた。翔はその拍子にビクっと肩を上がらせる。

翔の両腕を掴み顔を胸に当てる。翔の体温が肌に伝わる度に温もりを感じた。


「…みぃ…ちゃん?」


翔の困惑した声が小さく漏れる。

会いたかった寂しかったなんて言葉に出して言えるあたしじゃないから、ただ翔の胸に身を寄せる。


…助けてほしい。


そう心の中で叫んだのは何回だろう。これからどうしたらいいんだろって不安が込み上げてきて飲み込まれそうになる。


「…怖いの…」


暫く経ってポツリと出た声は聞きとりにくいほど小さくて微かに手が震えてた。







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