永遠の絆
「なんか、寂しくなるね」
「あぁ…ってか、みぃちゃんでもそんな事、思うんだ」
翔は嫌味ったらしく口角を上げる。
「あるに決まってんじゃん。人間なんだから」
あるに決まってる。
泣いたり怒ったり笑ったり辛くなったり哀しくなったり嬉しくなったり…
そして人を初めて好きって思える事だってできた。
遅い初恋ってやつか。そう思うとなんだか恥ずかしさと笑いが込み上げてくる。
「まぁな。ってか、何笑ってんだよ」
そう言ってくる翔に首を振る。
「いや、別に」
「…んだよ」
「いや、なんか何年か分かんないけど、もし5年だったら翔って、おっさんだなって」
「はぁ!?」
「だって30過ぎじゃん」
「5年でもまだ30にもなってねぇよ」
何故かそこを強調してくる翔に笑える。
「え、そうなの?」
「そうなのって俺を何歳だと思ってんだ?」
「うーん…25、6…」
「ちげーよ、まだ23。みぃちゃんほどじゃねぇけど、まだ若いっつーの」
「うん、知ってる」
「お、お前…俺をからかってんのか?」
翔はトゲのある声でそう言い、あたしの頬を軽く引っ張った。