永遠の絆

「…美咲?」


そう葵があたしの名前を呼んだのは昼休みだった。

正直びっくりした。まさか葵から話しかけてくるなんて思ってもいなかったから、あたしはただただ口を開かないまま葵を見つめてた。

いつもは何かあるとあたしから声を掛けていたから葵の初めての行動に驚きあたしは何も言えなかった。


「一緒に食べていい?」


ぎこちなくそう言ってきた葵は手に持っている菓子パンとイチゴオレを抱えてあたしを見下ろす。そんな葵にあたしは小さく頷いた。


「いいよ」

「ありがと」


そう言った葵は手に持っている菓子パンとイチゴオレをあたしの机に置き自分の椅子を引っ張って来る。


「美咲、食べないの?」


座ってすぐに葵はあたしに問い掛ける。


「あぁ…。何か食べる気がしなくて」

「そっか…」

「ごめん。来てなくて」


そう言ったあたしに葵は素早く首を振った。

沈黙がながれる。話す事が何もないって言うか何をどう話したらいいのか分かんなかった。

あたしなりにこんな事は初めて…だからよほど今回の事があたし自身に大きく圧し掛かってた。
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