永遠の絆

「それ使いな」

「いいの？」

「あぁ」

「って言うかこれって翔名義だよね？」

「あぁ。それがどした？」

「毎月の料金、翔から落ちんじゃん」


新しい携帯を眺めていると、隣から翔のクスクスと笑い声が聞こえ視線を送った。


「つかさ、みぃちゃんって金の事しか思う事ねぇの？」

「あぁ…ごめん。なんか逢着しすぎてるのかも。で、でも、」

「そんくらい気にすんなって。料金なんかしれてるし」

「いや、でも…」

「俺がいいって言ってんだから素直に受け取っとけよ」

「うん、ありがと。ってかこの為にわざわざ来たの？」

「あぁ。つか、会いたかったし」


なんの戸惑いもなくサラっと言った翔は口角を上げて微笑む。そんな翔にあたしも釣られて笑みを零した。


「ありがと」

「あぁ。みぃちゃんこれからどうすんの？帰る？」

「な訳ないじゃん。バイト行くよ」

「やっぱ行くのかよ」

「行くよ」

「別に行く必要ねぇのに…でもま、みぃちゃん言いだしたらとまんねぇから送るわ」


苦笑い気味でそういった翔は車を発進させる。


「ごめんね。聞かない女で」

「別にー…」


そう言って翔は薄らと笑みを零す。