永遠の絆

つい素っ気なく返してしまった言葉に葵は表情を崩す。


「あっ、ごめ…。ちょっと色々あって…、うん」


あたしは自分に言い聞かせたみたいに軽く頷く。


「大丈夫?」

「うん」


本当は全然大丈夫じゃないけれど、あたしは葵に向かって微笑み薬局の中に入った。

とりあえず今は葵の事だ。翔の事も気になるけど、それ以上に葵の事が気なって仕方がない。



あたしの後から葵は着いて来て、目的の所まで行くとあたしは棚に並べてある検査薬を掴み取った。

掴み取った検査薬をすぐにレジへと持って行き、あたしは財布の中から千円札を取り出す。


薄茶色の紙袋に入った検査薬とお釣りを受け取り葵と薬局を出た。




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