永遠の絆
「後ろ向いて」
言われた通り翔に背中を向けると翔の手の感触が肌に伝わったと同時にネックレスの冷たさが肌に染みた。
「ありがと。大事にする」
そう言ったあたしに翔は何も言わずに微笑んだ。
嬉しかった。別に今のままで、あたしは幸せなのに。
翔と居れる事だけで幸せなのに。
今はそれ以上に嬉しかった。
翔のマンションに着いてからはソファーに横になりテレビを見ながらただぼんやりとしてた。
時計の針が12時に差し掛かろうとした時、翔がお風呂から上がってきた後に続いてあたしも入り、すぐにベッドに潜り込んだ。
「あったかい」
翔が先にベッドに入っていた為、布団の中は心地いいくらいに温かくて、それだけで幸せを感じる。
「だろ?俺の体温で温めてやったからな」
「わざわざありがとね」
そう言うあたしに翔は笑い、あたしの身体に腕を回す。
徐々に絡まっていく足から翔の温もりを感じる。
その温もりを感じながらあたしは翔の方に身体を向け翔の背中に腕を回し胸に顔を埋める。
この今の現状が夢ならば、このまま覚めないでほしいと思った。それくらい翔を身近に感じてたかった。
「…あたし、」
そう小さく声を出したのは暫く経ってからだった。