永遠の絆
でも、葵がどう思ってんのか聞かないといけないし…、ってかまだ妊娠してるって決まった訳じゃないし…。
なんだか、あたしの頭の中は思ったよりも焦りだしていた。
「…美咲…」
暫くたってから小さな振るえた声とこっちに近づいてくる足音であたしは急いで顔を横に向けた。
葵の手には薄茶色の紙袋がちゃんと握り締められている。
目を泳がす葵の表情から寒気と嫌な予感で、すぐに答えは分かった。
「どーだった?」
とりあえず聞くと葵は紙袋をあたしの胸に押し付けてきた。
自分の口からは言えないんだろう…。そう思いあたしは紙袋を受け取って中を覗いた。
中には検査薬の箱が入っていて、その中に入っている1本の棒を少しだけ箱から除かせた。
葵の顔を見て分かったけど、今目の前に起きている衝撃にあたしの頭はフラッとして思わず額に手をあてた。