永遠の絆
「何言ってんの?親にも言えないし雅樹にも言わないのにお金どーすんの?」
「どーにかするよ」
「どーにかって何?なんも出来ないじゃん」
「美咲みたいに身体売ればいいんだよ」
“美咲みたいに…”
そう言われた瞬間、あたしの手が葵の頬に目掛けて乾いた空気の中、勢い良くバチン…と鈍い音を走らせていた。
葵は左頬を手で押さえあたしを睨み付ける。
「何言ってんの?今、葵は妊娠してんだよ?」
「分かってるそんな事。お金が必要なんだよ」
「だからと言って、なんでそうなるの?」
「“お金が必要だから”…って美咲がずっと言ってる事だよ。覚えてる?美咲が一番初めにあたしに言ってきた言葉?」
「何?」