ベイビーベイビーベイビー
 

 麻美にとってこの近況報告は、少なからずショックなものであった。

「本当に!! あぁ、やっぱり私たちってもうそんな歳なのね!」

 本来なら“おめでとう”と一番に言うべきであるのだろうが、麻美は思わず本音を口にしてしまった。


《ちょっと、何を言ってるの? 私たちは年齢で決めたわけじゃないわよ。そういうタイミングだっていうだけで》

「分かってるわよ。とにかく私たちの中じゃお嫁さん第一号になるのねぇ。おめでとう! いいなぁ……」

《うふふ、ありがとう! 本当はきちんと決まったら連絡するつもりだったんだけど》

「徹くんのお母さん、優しい人だといいわねぇ?」

《それに関しては、やっぱり会うまでは少し怖いわ》

「理恵子は教授にだって一番気に入られるタイプだったもの。大丈夫よ、頑張るのよ?」

《ありがとう、また連絡するね》


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