ベイビーベイビーベイビー
こうして麻美はゴールデンウイークの予定を立てられぬまま、電話を切ることになった。
そして、
「そっかぁ――……」
麻美はゴールデンウイークの予定など、もうどうでもよいような気分になっていた。
本来であれば、友人の結婚を共に喜ぶべきであろう。
しかし、伊豆の夜の静けさの中、あれほど友人から忠告されたばかりなのにも関わらず、麻美は何か自分が取り残されてしまうような、焦りにも似た気持ちを抱いてしまうのだった。
〜 『ベイビーたちの計画』麻美 〜