ベイビーベイビーベイビー
 

 仕方がないと頭では分かっていても、真理江は途端に不安になった。
 そして、とても寂しかった。

 そんな気持ちが積もる中、昨夜やっと通じた電話で、真理江は祥吾に少々突っ掛かっていた。


「忙しいのはわかるけど、それにしたって土日はお休みなのだから、連絡する時間くらいあるでしょう?」

そう訴える真理江に対し、

「ごめん、今、本当に疲れているんだ。土日も眠気がとれなくてさ……。
 本当にごめん、少し休みたいだけなんだよ」


 祥吾は素直に謝ってよこしたのであるが、真理江にすれば 疲れている時にこそ自分に甘えて欲しいと思った。

 そんな風に昨夜はそうしたぎくしゃくした空気のままで、どちらからともなく電話を切った。



「今夜家に帰ったら、祥吾に謝らなくちゃね」

 真理江はそんな事を考えながら、既に画面が真っ黒になったPCを閉じると、そっと席を立った。


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