ベイビーベイビーベイビー
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 会社のある場所からタクシーで5分程走らせたところに、彰人と冴子が選んだ創作和食の店はあった。

 真理江がこの店に来るのは初めてだった。


 店に入り“小島”の名前で予約した席に案内されると、割合と照明の明るい個室の前まで案内された。

 大きく盛り上がるわけではないが、時折笑い声が上がるのを扉の外から聞き、真理江は少しホッとした。


「遅くなりました」

 真理江が声を掛けて個室を覗き込むと、皆の視線は一斉に真理江に集まった。



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