ベイビーベイビーベイビー
 


「失礼します」

と相変わらず大きな鞄を提げたままの彰人は、ゆっくりと真佐子の隣、麻美の正面の席に腰を下ろした。


 麻美はここにきて初めて目が合った彰人と、

「こんにちは」

と改めて挨拶を交わしをしながら、突然に、

(この人、藤堂さんと同じくらいの歳だったかしら?)

と、麻美はいつも自分を子ども扱いする藤堂の事を思い出していた。



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