ベイビーベイビーベイビー
  

 病室のドアが、再び静かに開いた。

 先程出ていった祥吾の叔父であった。

 祥吾の叔父は、
 
「蓮華葬祭にお願いしてきた」

 と、兄に報告をしに来たのであった。

「そうか、ありがとうな」

 祥吾の父親が礼を述べると、祥吾の叔父は、

「通夜とか葬儀の詳細は、帰ってから家で打ち合わせる事になってるから。
 とりあえず、4時頃にはここに迎えに来てくれるって」

葬儀社からの迎えの時間を忘れないよう付け加えた。

 そして、早速退院の準備に取り掛かっていた看護師にも、

「看護師さん、その時間に迎えが来ますので、すみませんがよろしくお願いします」

と頭を下げた。


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