ベイビーベイビーベイビー
 
 しかし万が一にもそうだったとすれば、

「いや、麻美ちゃんはそんなに太ってないぞ」

藤堂は小島の偉そうな態度に、何やら面白くない感情が生まれてくるのを感じた。

「それにキープってなんだよ」

知らず知らず身体を洗う手に思わず力が入った。


 麻美も何やら打算的な事を言っていたが、こちらは25歳の女性がいうことである。

 しかし同じような理由で麻美が小島に選ばれるのだとすれば、それは藤堂にはどうにも許せない気持ちになったのだった。


「麻美ちゃんは小島さんが思うほど、つまらない子じゃないからね」


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