ベイビーベイビーベイビー
斎場の外のエントランスには、祥吾の友人たちによって白い布を巻きつけられたボードやテーブルなどが持ち込まれた。
そしてそこには、まるで祥吾への溢れる思いを具現化しかのように、それぞれが持ち寄った思い出の品々が所狭しと飾られ、そうして亡き人を偲ぶ一角となっていた。
両親をはじめ親い身内でも知る事のなかった祥吾の日常。
その一角に貼り出された祥吾の眩しい程の笑顔と、たった今対面した祥吾の亡骸との対比は、訪れる者全てに絶望を与えるのだった。